再開発プランナー試験を受けよう!と思ったけれど、どんな試験内容なのかわかっていない・・・。
専門的な試験なので、情報もあまり多くありません。
この記事では、再開発プランナー試験全体の試験内容とスケジュールを大まかに解説していきます。
再開発プランナーとは
「再開発プランナー」は一般社団法人再開発コーディネーター協会が毎年一回行う再開発プランナー試験に合格し、登録を行った者に与えられる専門技術者としての称号です。
一般社団法人再開発コーディネーター協会 https://www.urca.or.jp/planner/about.html
1992年に資格制度が制定され、2001年から再開発コーディネーター協会の認定資格となりました。
2022年2月時点では、4,027人が資格を保有しており、再開発事業に携わる人には必須の資格となっています。
試験の概要
筆記試験は、試験を受ける年の4月1日時点で満20歳以上であれば受験可能です。
ただし、実務経験審査に申し込むためには3年以上の実務経験が必要なことに注意が必要です。
試験の流れはこんな感じ!
試験は、「筆記試験」と「実務経験審査」に分かれています。
筆記試験に合格しないと、実務経験審査を受験できません。
両方とも合格すると、再開発プランナーに登録できます。
試験のスケジュール
受験申し込みから登録までの全体的なスケジュールはこんな感じ。
例年は8月のお盆明けの日曜日に筆記試験が開催されます。合格すると、実務経験審査に申し込みができます。
筆記試験のスケジュール
筆記試験は2部構成になっています。
午前中は学科試験が2時間、午後は実技試験が3時間です。学科と実技を同日に行うので、1日がかりの試験です。
筆記試験の概要
筆記試験は、学科試験と実技試験にわかれています。
学科試験と実技試験のそれぞれに足切り点が設定されており、「各試験が足切り点以上かつ総合点が基準点以上」だと合格できます。
筆記試験合格者数と合格基準点の推移
学科試験の出題形式と内容
出題形式
学科試験の出題数は48問です。そのうち、46問が四肢択一、2問が正誤問題です。
四肢択一は1問2点、四肢正誤は各1点・1問4点の、100点満点です。
出題数 ・・・ 48問
出題形式 ・・・ 四肢択一(46問)、四肢正誤(2問)
出題内容
出題内容は大きく分けると以下の通りです。
① 都市再開発法+α ・・・ 約24問
② 都市計画法 ・・・・・・ 約6問
③ 建築基準法 ・・・・・・ 約4問
④ 関連法規 ・・・・・・・ 約12問
⑤ その他 ・・・・・・・・ 約2問
①は、都市再開発法だけではなく、マンション建替え法や不動産鑑定評価基準、損失補償基準や再開発の歴史まで、幅広く出題されます。
②は、だいたい都市計画法の23条までの条文から出題されます。地域地区や地区計画に関する問題が多いです。宅建の出題範囲と似たような感じです。
③は、建築基準法の用語の意味や定義をよく問われます。数値に関する問題も頻出です。
④は、とにかく出題範囲が広いです。都市計画や不動産の関連法規の中から、1問ずつ出題されます。12問のうち5〜6問は最近法改正された関連法規から出題されます。
※出題法規・・・借地借家法、区分所有法、不動産登記法、民法、土地区画整理法、道路法、景観法、大店立地法、密集法、都市公園法、都市再生特別措置法 など
⑤は、四肢正誤問題として、都市再開発法が1問、関連法規がミックスされたものが1問、出題されます。
実技試験の出題内容
出題形式
実技試験の出題数は、大問でいうと5題。100点満点で基本的に1問1点なので、約100問出題されます。
出題数 ・・・ 約100問
出題形式 ・・・ 計算問題、記述問題、並び替え問題
出題内容
出題内容は大きく分けると以下の通りです。
① 資金計画作成 ・・・・・・・・ 約30問
② 権利変換計画作成 ・・・・・・ 約25問
③ 事業の手続・手順 ・・・・・・ 約15問
④ 権利者への説明資料作成 ・・・ 約15問
⑤ 事業成立性の検討 ・・・・・・ 約15問
実務経験審査
実務経験審査は、書類審査と面接審査があります。
筆記試験の合格者で登録を受けようとする人は、まず書類審査によって、3年以上の実務経験の有無を審査されます。
書類審査によって実務経験を有すると判断されると、面接審査が免除されます。
書類審査では実務経験の有無が判断できない人のみ、面接審査に進むこととなります。
実務経験審査の申し込み機会
実務経験審査は、毎年1回、11月〜12月に行われます。
例えば、2023年に筆記試験に合格した人は、
・2023年10月
・2024年10月
・2025年10月
の3回、申し込みのチャンスがあります。
この機会に申し込まないと、2026年9月30日に筆記試験合格は失効してしまいます。
合格した時点で3年の実務経験がなくても、3回目のチャンスまでに実務経験を稼げば申し込みができます。
※どの審査に申し込んでも、登録の有効期限は2026年9月30日まで!
実務経験審査の期間延長
筆記試験合格後、3回のチャンスまでに実務経験審査を受けない場合や、審査に合格しない場合、受験期間を延長することができます。
期間が満了する前(2023年に筆記試験合格の場合、2026年9月30日まで)に
再開発コーディネーター協会が開催する『技術維持講習』を受講すれば、期間満了の日から3年後の9月30日まで実務経験審査受験期間を延長することができます。
2023年に筆記試験に合格した場合・・・
実務経験申し込みの機会
・2023年10月
・2024年10月
・2025年10月
筆記試験合格失効日=登録の有効期間
・2026年9月30日
技術維持講習
・2026年8月〜9月
期間延長後の筆記試験合格失効日
・2029年9月30日
再開発プランナー登録
実務経験審査に合格すると、再開発プランナー登録ができます。
2023年に筆記試験に合格した場合、2026年9月30日までに登録を行わなければいけません。
3回の申し込み機会のうち、どのタイミングで実務経験審査に申し込んでも登録期限は一緒です。
再開発プランナーの登録更新は3年毎です。
登録有効期間満了前に更新講習を受講することで資格の更新・継続ができます。
筆記試験の申し込みの方法
筆記試験に申し込むためには、筆記試験受験案内書を購入する必要があります。
1.購入期間 6月上旬(2022年は6月1日〜6月15日)
2.購入価格 1,300円(税込)
3.購入方法 再開発コーディネーター協会窓口 または 郵送
案内書に振込用紙が入っているので、郵便局やコンビニで受験料を支払いましょう。
受験料は22,000円(税込)です。
受験料を振り込んだ際の振込受領証を、案内書に同封されている返信用封筒で返送します。
証明写真(スマホ撮影可)と年齢を証明できる書類(運転免許証等)はオンラインで申し込み可能です。
まとめ
再開発プランナー試験は、筆記試験(学科試験+実技試験)と実務経験審査に合格する必要があります。
実務経験審査に申し込むためには、3年の実務経験が必要です。
(筆記試験の有効期限は3年後の9月30日まで ※期間延長可)
筆記試験申し込みのために、まずは筆記試験受験案内書を購入しましょう!
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