一級建築士の学科試験を独学合格!各科目の勉強方法を公開!

一級建築士試験の学科を独学で勉強する!と決心しても、どのように勉強をすればいいか悩んでしまう人も多いと思います。

この記事では、一級建築士試験の学科を独学で合格するための、各科目の具体的な勉強方法を紹介します。ポイントを押さえた上で問題演習し、効率的な勉強を目指しましょう!

この記事でわかること
  • 独学で学科試験を合格するための各科目の勉強方法

計画の勉強方法

計画は数値キーワードが重要です。

手すりの高さ、スロープの勾配、天井の高さなどとにかく覚えなければいけない数値が多いです。
結局は暗記するしかありませんが、キーワードと一緒に覚え、キーワードから数値を連想できるようにすると引き出しが広がります。

例)
キーワード
事務所

連想する数値
・事務室の床面積8〜12㎡/1人
・会議室の床面積2〜5㎡/1人
・ELVの対面距離3.5〜4.5m(同一運行系列)
        6〜8m(低層用と高層用)

あとは、建築実例です。
年度によって出題数に差があるので、どこまで対策するかは難しいところですが、古典建築様式や有名どころの建築作品は必ずおさえておく必要があります。

また、計画は特に近年の流行り問題が出やすい科目です。
令和4年度の本試験ではZEBカーボンニュートラルといった問題が出題されています。
独学では情報を入手しづらい部分ではありますが、新聞や雑誌を読みなんとなくの流行りを掴んでおくことも重要です。

環境・設備の勉強方法

環境・設備は、分野ごとの理解が大事です。
他の科目と比べると知識が分野ごとに完結しており、得意不得意の差が出やすいと思います。

1.環境工学・・・熱、光、風、音など
2.建築設備・・・給排水設備、電気設備、空気調和設備、防災設備など

環境工学、建築設備とも身近にあるものと置き換え、イメージしながら暗記すると理解がしやすいです。図やイラストで覚えることも有効です。

環境工学は光や音など身の回りの現象についての知識を問われるので一見とっつきやすいですが、意外と複雑な公式も求められますので、図示して理解してみましょう

法規の勉強方法

法規は、まずはじめに法令集の線引きを行いましょう。

線引きとは?
1,000ページ程ある法令集に線(=印)を引き、短時間で素早く目的の条文を引けるようにすること。

どの条文に線を引けばいい?
基本的に、過去に出題されたことがある条文や頻出の条文。(選択肢の正誤に関わる条文)
市販の法令集を買うと、どこに線引きするか分かる参考書がついてくるものもある。

大事なことは、線引きで勉強しないことです。線引きは作業です。
線引きをしながら法令集を読んでも、頭に入らないし定着しません。
線引きは作業として割り切り、素早く終わらせるようにしましょう。
と言っても法令集は1,000ページほどあるので、筆者は1ヶ月かかりました。

線引きを終えたら、ひたすら過去問を解きます。
法規はテキストを読む必要はありません。
過去問を解き、解説を読み、自分で条文の意味を読み解き、1問ずつ丁寧に条文を理解するようにしましょう。
最初は、1問解くのにもかなりの時間がかかると思います。
筆者は1問理解するのに1時間かかったこともあります。
こんなに時間がかかるのに、最終的に時間内に30問も解けるのか?と不安になると思いますが、大丈夫です。丁寧に理解していけば、徐々にスピードもついてきて、絶対に解けるようになります。

  • 序盤
    理解を優先

    どれだけ時間がかかっても問題ありません

  • 慣れてきたら
    時間を測って解く訓練

    1問5分→解説→1問5分→解説 のサイクル

  • 終盤
    誤りと思われる選択肢だけ引く

    法令が自然と覚えられ、法令集を引かなくても正誤の予想がつくようになったら

法規はとにかく時間勝負です。2時間45分の試験時間は、思っているよりも短いです。選択肢を全て引いていては時間が足りなくなるので、誤りの選択肢だけ引き、解答の確認を行いましょう。

法令集は全文暗記する必要はありませんが、簡単な問題や頻出問題、キーワードは覚えておくと時間短縮できます。

構造の勉強方法

構造は、大きく以下にように分類されます。

1.構造力学 ・・・ 計算問題
2.各種構造 ・・・ S造、RC造、SRC造、W造
3.建築材料 ・・・ 木材、コンクリート、金属

構造力学の計算問題は毎年7問ほど出題され、解き方さえわかれば解ける問題がほとんどですので、実に取れるようにしたい部分です。
公式を覚え、過去問をひたすら解くことが鍵です。ここで重要なのは、解き方そのものではなく、プロセスを理解することです。
公式や過去問の解き方を、本試験では応用して解いていく必要がありますので、過去問の解説を読み、「なぜそうなるのか?」を理解しながら勉強するといいと思います。

各種構造と建築材料は、構造や材料の特徴を暗記する必要があります。計画や環境・設備と比べると、馴染みがなくややこしい単語が多いです。

過去問ベースで学んでいくことが基本ではありますが、過去問がなんとなく理解できてきた段階で一度テキストに戻ると、単語や事象の理解度がより深まると思います。

施工の勉強方法

施工は、大きく以下のように分類されます。

1.施工計画・工程管理 ・・・ 施工上の計画、管理
2.工事管理      ・・・ 現場管理、申請・届出
3.各部工事
      ・・・ 施工上の各部分の工事(仮設、地下、地上、仕上げ等)

個人的な見解ですが、1番とっつきにくい科目だと感じています。
現場に馴染みがない人だと、特に「3.各部工事」はメージがしづらく、理解がしにくい部分です。

各部分の工事について、工法や手法が詳細に問われます。過去問やアプリなどを使い、とにかく反復学習することをおすすめします。
また、数値が多く出てきますが、過去問では数値を微妙に変えて出題されることが多々あります。覚えてさえいればある意味得点しやすい部分でもありますので、語呂にして覚えるなど確実に暗記するようにしましょう。

1.施工計画・工程管理」と「2.工事管理」は規則や法令上の事項が問われますので、過去問をこなせば絶対理解できます。この部分で確実に点を取れるようにしましょう。

まとめ

学科試験では、各科目で意識する点が異なります。
本記事を参考に、自分なりの効率的な勉強方法を見つけることも大事です。
独学は教えてくれる人が誰もいない孤独な戦いになるので、できるだけ効率的に勉強できると合格に近づくと思います!

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